AIエージェントIDEはエンジニアの仕事を奪うのか?Cursorを使って感じたリアルな危機感

珍しく少し真面目な話をします。
※あくまで一エンジニアとしての個人的な考えです。

最近、業務では Cursor、プライベートでは Antigravity を触っています。
どちらもいわゆる AIエージェントIDE と呼ばれる存在です。

正直に言ってしまうと、これは「便利」という言葉では片付けられません。
エンジニアという職業そのものに、確実に影響を与え始めています。

AIエージェントIDEとは何か?

AIエージェントIDEとは、単なるコード補完ツールではありません。

  • 指示を理解し
  • 複数ファイルを横断して変更し
  • 実装からテスト、修正までを自律的に行う

そんな「考えて動く」開発環境です。

Cursorはその代表例で、「このAPIを実装して、テストも書いて」と指示するだけで、ほぼ完成形のコードを数分で返してきます。

Cursorのエージェント機能が異常なレベル

自分は実業務でバックエンド開発にCursorを使っています。

前提として、

  • 既存コードがある程度整理されている
  • ドキュメントが揃っている

この条件が揃っていれば、

  • API実装
  • バリデーション
  • エラーハンドリング
  • テストコード作成

まで、本当に数分で終わります。

体感としては、1機能あたり 平均3ドル前後

冷静に考えてみてください。
これは、ちょっと異常です。

人間の開発速度は、もうAIに勝てない

正直に言います。
開発速度では、もう人間はAIに勝てません。

これは煽りではなく、実感です。

管理職の立場で考えてみる

  • 2日かけて、成果が30〜100%ブレるメンバー
  • 5分で、80〜90%の成果を安定して出すメンバー

どちらを使いますか?

仮に月単価を、地方相場で 60万円 としましょう。

では逆に、

AIクレジットを月60万円分使ったら?

「人が介入する部分、ほぼなくない?」
そう思えるレベルのアウトプットが出ます。

「実装だけ」の話では、もう済まない

よくある意見として、

「AIが強いのは実装だけでしょ?」

という声があります。

しかし、実際に使ってみると、そうとも言い切れません。

要件定義レベルの、いわゆる上流工程でない限り、
AIの方が効率が良いケースは確実に増えています。

仕様変更があっても即対応。
方向転換もすぐに反映。

AIが前提に入ることで、
ウォーターフォールもアジャイルも、もはや大きな意味を持たなくなりつつあります。

それでも人が不要になるわけではない

もちろん、すべてのプロジェクトでAIが使えるわけではありません。

  • セキュリティ制約が厳しい
  • 外部にコードを出せない
  • 業務知識が極端に属人化している

こういった現場では、今後も人の価値は残ります。

ただし、全体の流れとしてはこうなるはずです。

「最後は人が確認する」
でも「基本はAIに任せる」

この流れは、もう止まりません。

新人エンジニアはどう育てるのか?

正直、ここが一番怖いところです。

  • 実装はAI
  • 修正もAI
  • テストもAI

では、新入社員はどこで経験を積むのでしょうか。

気づけば、

「自分では書けないけど、レビューだけする人」

そんなエンジニアが量産される未来も、十分あり得ます。

ここまで考えると、どうしても少し悲観的になります。

AI時代のエンジニアに必要なスキルとは?

ここからが本題です。
この先、エンジニアとして生き残るために、何が必要なのでしょうか。

結論から言うと、「コードを書く力」だけでは足りません。

最重要なのはコミュニケーション力

AI時代のコミュニケーション力は、単なるソフトスキルではありません。
生産性を直接左右する、明確な技術スキルです。

AIは曖昧な指示がとにかく苦手です。

  • 何を作りたいのか
  • どこまでやるのか
  • 何をやってはいけないのか

これを整理し、言語化し、正確に伝える力がなければ、AIは簡単に暴走します。

クライアントや上司の曖昧な要望を構造化し、仕様に落とし込み、AIに指示する。
この役割を担えるエンジニアの価値は、今後ますます上がります。

設計スキルは「経験値」そのもの

AIは実装が得意です。
しかし、「どう作るべきか」を判断するのは、まだ人間の仕事です。

  • 将来の変更に耐えられる構成か
  • 疎結合にすべきポイントはどこか
  • 保守性とパフォーマンスのバランス

これらは、過去の失敗や成功の積み重ね、つまり経験値がものを言います。

言われた通りに実装するだけの役割は、真っ先にAIに置き換わります。
設計の良し悪しを判断できる人こそが、生き残ります。

AIを使いこなす能力は前提条件になる

これからのエンジニアにとって、AIを使えるかどうかは「加点要素」ではありません。
前提条件です。

重要なのは、

  • どう指示すれば狙ったアウトプットが出るか
  • どこまでをAIに任せるか
  • どこから人が責任を持つか

AIを「優秀だがミスもする部下」として扱えるかどうかが、分かれ目です。

プログラムを読む力が、最後の砦になる

皮肉な話ですが、AI時代ほど「コードを読む力」が重要になります。

書くのはAI。
しかし、そのコードが正しいかを判断するのは人です。

  • 要件を満たしているか
  • 潜在的なバグはないか
  • セキュリティ上の問題はないか

これを判断できなければ、エンジニアとして成立しません。

「自分では書かないが、読める」
このスキルは、今後かなり強力になります。

最後に

AIエージェントIDEは、確実にエンジニアの仕事を奪います。

しかし同時に、エンジニアを「判断し、設計し、責任を持つ存在」へと押し上げる存在でもあります。

コードを書く人から、価値を設計し、AIを使って実現する人へ。

この変化を受け入れられるかどうかで、これからのキャリアは大きく分かれるはずです。

正直、自分自身もまだ模索中です。それでも、この流れから目を背けるわけにはいきません。

一緒に、この時代をどう生き残るか考えていきましょう。

以上です。